墓じまいは最初にどこへ相談?行政書士・石材店・お寺の役割と正しい順番

「お墓を守る人がいなくなった」
「子どもに負担をかけたくない」
「自分たちが元気なうちに、お墓のことを片付けておきたい」

こうした理由から墓じまいを検討される方が、年々増えています。
ところが、いざ動き出そうとすると、多くの方が同じところでつまずきます。

「まず何から始めればいいの?」 「石材店に電話すればいいの?」 「市役所へ行けばいいの?」 「行政書士に相談する意味はあるの?」

結論からお伝えします。
墓じまいは、墓石を撤去する「工事」だけではありません。
ご遺骨の新しい供養先を決め、行政手続きを行い、墓石を撤去し、新しい場所へ納骨するまでが一連の流れです。

そして、この順番を間違えると、手戻りが発生して費用も時間も余計にかかります。
この記事では、行政書士・石材店・お寺それぞれの役割と、失敗しない進め方を整理します。

この記事の要点(10秒でわかる)
  • 相談先まだ何も決まっていない段階なら、最初は行政書士。全体の流れと順番を整理してから動くのが最短ルート。
  • 費用目安墓じまい全体で総額50万〜150万円(墓地の広さ・供養先で変動)。
  • 対応エリア全国対応(大阪・箕面の事務所より郵送・オンラインで対応)。遠方のお墓でもご依頼いただけます。
  • メリット役所へ行く時間が取れない方、現地へ何度も行けない方の書類作成・申請の代行が可能。
  • 石材店お決まりでなければ信頼できる石材店のご紹介も可能。もちろん強制ではありません。
目次

墓じまいとは「お墓をなくすこと」ではありません

墓じまいという言葉から、「お墓を壊して終わり」と考える方がいらっしゃいます。
しかし実際には、お墓の中には大切なご遺骨があります。

墓じまいとは、正確には次の4つをまとめた手続きです。

  • 1ご遺骨を取り出す
  • 2新しい供養先へ移す(改葬)
  • 3墓石を撤去し、更地に戻す
  • 4墓地を管理者へ返還する

近年は、新しくお墓を建てる方よりも、永代供養墓・樹木葬・納骨堂・合祀墓へ改葬される方が多数派になっています。

ここが最重要ポイント

墓じまいで先に考えるべきは「墓石をどうするか」ではなく、「ご遺骨をどこで供養するか」です。供養先が決まっていないと、改葬許可の申請そのものができません。

墓じまいの正しい順番【6ステップ】

墓じまいをスムーズに進めるには、次の順番がおすすめです。

  • 1家族・親族で話し合う
    後々のトラブルを防ぐため、最初に合意形成をします。
  • 2新しい供養先を決める
    永代供養墓・樹木葬・納骨堂・合祀墓など。受入証明書が必要になります。
  • 3墓地管理者(お寺等)へ相談する
    埋蔵証明、閉眼供養の日程、離檀のご相談。
  • 4改葬許可の手続きを行う
    お墓のある市区町村へ申請します。ここが行政書士の出番です。
  • 5石材店へ墓石撤去を依頼する
    閉眼供養当日に合わせて工事日程を調整します。
  • 6ご遺骨を新しい供養先へ納める

順番を間違えると、こうなります

・改葬先が決まっていないため申請できない
・石材店へ先に依頼したが、許可が下りず工事日程が合わない
・必要書類が不足していて役所で受理されない

墓じまいにおける行政書士・石材店・お寺それぞれの役割と手続きの流れを示した図解 墓じまいは「相談・親族の話し合い」から「行政手続き(改葬許可)」「石材店への撤去依頼と工事」「新しい場所へ納骨」まで続く一連の流れ。行政書士は行政手続き、石材店は墓石工事、お寺は閉眼供養と離檀のご相談を、それぞれ分担して支えます。

石材店の役割:墓石工事の専門家

石材店にお願いすること
  • 墓石の解体・撤去
  • 更地への原状回復
  • ご遺骨の取り出し
  • 閉眼供養当日の工事対応

墓石の構造や施工方法については、石材店が最も専門的な知識を持っています。
墓石の撤去そのものは、必ず石材店へ依頼することになります。

行政書士の役割:行政手続きの専門家

行政書士に依頼できること
  • 改葬許可申請書の作成・提出代行
  • 必要書類の確認とご案内
  • 墓地管理者との書類調整
  • 市区町村への手続き
  • 墓じまい全体のスケジュール設計

次のような方は、行政書士へご相談いただくことで負担を大きく減らせます。

「何を準備すればいいのかわからない」 「遠方のお墓なので、何度も現地へ行けない」 「平日に役所へ行く時間がない」 「親族が県外に住んでいて、書類集めが進まない」

お寺の役割:長年お世話になった管理者

菩提寺がある場合は、お寺とのご相談も欠かせません。

お寺にご相談すること
  • 閉眼供養(魂抜き)の日程
  • ご遺骨取り出しの立会い
  • 埋蔵証明書の発行
  • 離檀に関するご相談

長年お世話になったお寺との関係を大切にしながら進めることも、円満な墓じまいには欠かせません。

離檀料について

離檀料は、法律上の支払い義務があるものではありません。あくまで感謝のお気持ちとしてお渡しするものです。金額に納得できない場合は、まず冷静に話し合うことをおすすめします。なお、金銭を巡る交渉の代理は弁護士の業務となるため、行政書士はお受けできません。

「石材店と行政書士、どちらに依頼すればいいですか?」

当事務所でも、このご質問を非常に多くいただきます。

実は、この二つは競争相手ではありません。役割がまったく違います。

相談先専門分野主な内容
行政書士行政手続き改葬許可申請、書類作成・提出代行、全体の流れの整理
石材店墓石工事墓石の解体・撤去、更地化、ご遺骨の取り出し
お寺供養・管理閉眼供養、埋蔵証明、離檀のご相談

どちらか一方だけで完結するものではなく、それぞれが専門分野を担当します。
だからこそ、最初に全体像を整理しておくことが、遠回りしないための近道になります。

墓じまいの費用相場【総額50万〜150万円】

費用は「墓石の撤去費」と「新しい供養先の費用」の二つが大きな柱です。目安は次のとおりです。

項目費用の目安
墓石の解体・撤去工事1㎡あたり 10万〜20万円
閉眼供養のお布施3万〜10万円
離檀料(任意)3万〜20万円
改葬許可申請手数料(自治体)無料〜1,000円程度
新しい供養先
(合祀・永代供養墓・樹木葬・納骨堂)
合祀 3万〜10万円
永代供養墓 10万〜50万円
樹木葬 20万〜80万円
納骨堂 20万〜100万円
総額の目安50万〜150万円

※金額はいずれも目安です。墓所の広さ、立地(重機が入れるか)、ご遺骨の数によって変動します。正確な工事費は石材店の現地見積りが必要です。
※上記のほか、当事務所の手続きサポート報酬と実費(戸籍・証明書の取得費用、郵送費等)が別途かかります。報酬額はご事情をうかがったうえでお見積りいたします。墓じまいは、一定の費用が必ず発生する手続きです。ご予算の目安をお決めいただいたうえでご相談いただくと、話が早く進みます。

自宅の居間で行政書士が墓じまいについて相談者から話を聞いている様子 住み慣れたご自宅で、お茶を挟みながら墓じまいのご事情をうかがう場面。ご家族の状況やお墓の場所は一軒ごとに違うため、まずはゆっくりお話をお聞きするところから始まります。

行政書士へ最初に相談するメリット

墓じまいを考え始めた段階では、「まだ石材店も決めていない」という方がほとんどです。

そのような場合、先に全体の流れを整理しておくと、その後の手続きが一気にスムーズになります。

最初のご相談で整理できること
  • 今の段階で決めるべきことは何か
  • 改葬許可はいつ、どこへ申請するのか
  • 石材店へ依頼するベストなタイミング
  • 集める必要のある書類は何か
  • おおよその総額と、かかる期間

これは工事ではなく、墓じまい全体のスケジュールを設計する作業です。

石材店のご紹介も可能です

「信頼できる石材店を知らない」「何社も探す時間がない」というご相談もよくいただきます。

当事務所では、必要に応じて信頼できる石材店をご紹介することも可能です。
もちろん、石材店を指定するものではありません。すでにお付き合いのある石材店があれば、そのまま進めていただけますし、ご自身で探された石材店をご利用いただくこともできます。ご相談者様のご希望を尊重しながら進めます。

墓じまいでよくいただくご相談

Q. 永代供養と樹木葬は何が違うのですか?

A. 永代供養は「管理・供養を寺院や霊園が続けてくれる仕組み」の呼び名で、樹木葬は「墓石の代わりに樹木を墓標とする埋葬方法」です。樹木葬の多くは永代供養が付いていますが、別々の概念とお考えください。

Q. 改葬許可は必ず必要ですか?

A. 墓地に埋蔵されているご遺骨を他の場所へ移す場合は、墓地埋葬法にもとづき、お墓のある市区町村長の改葬許可が必要です。無許可で移すことはできません。

Q. 遠方のお墓でも依頼できますか?

A. はい。当事務所は全国対応です(大阪・箕面の事務所より郵送・オンラインで対応)。北海道でも九州でも、書類のやり取りは郵送とメール、打ち合わせはお電話やオンラインで進められます。

Q. 親族が県外に住んでいます。書類は集められますか?

A. 必要書類の一覧と、どなたに何をお願いすべきかを整理してご案内します。取得代行が可能なものは当事務所でお引き受けします。

Q. 離檀料は必ず支払わなければなりませんか?

A. 法的な支払い義務はありません。あくまでお気持ちとしてお渡しするものです。ただし、金額交渉の代理は弁護士の業務となるため、行政書士はお受けできません。

Q. 石材店はどうやって選べばいいですか?

A. 現地を見たうえで書面見積りを出してくれるか、追加費用の条件が明記されているか、この2点は必ずご確認ください。ご希望があれば当事務所からご紹介も可能です。

Q. 手続きにはどのくらい時間がかかりますか?

A. 供養先が決まっていれば、改葬許可の取得までおおむね2週間〜1か月程度です。ご親族の話し合いや供養先選びも含めると、3か月〜半年ほどみておくと安心です。

まとめ:墓じまいは「全体の流れ」を知ることが第一歩

墓じまいは、一つの工事ではありません。
供養先を決め、行政手続きを行い、墓石を撤去し、新しい供養先へご遺骨を納めるまでが一つの流れです。

どこへ相談すればよいか迷われた場合は、まず全体の流れを整理することをおすすめします。その上で、必要に応じて石材店やお寺と連携しながら進めれば、余計な手戻りも費用もかからず、安心して墓じまいを終えられます。

墓じまいのご相談を承っております

フジ行政書士事務所では、改葬許可申請をはじめとする墓じまいの書類作成・申請の代行を行っています。ご希望に応じて、信頼できる石材店のご紹介も可能です。

「何から始めればよいかわからない」という段階でも構いません。
全国対応(大阪・箕面の事務所より郵送・オンラインで対応)。まずはお気軽にご相談ください。

とりあえずLINEで相談する フジ行政書士事務所ホームページ
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この記事を書いた人

大阪府箕面市のフジ行政書士事務所代表。改葬許可申請など、墓じまいに伴う行政手続きや書類作成を支援しています。ご家族や寺院への配慮を大切にし、遠方のお墓にも対応しています。大阪府行政書士会所属(登録番号 第24261915号)。

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