箕面市で墓じまいを考えている方からすると、「兄弟全員の同意を取らないと墓じまいできないの?」「親族の一人が反対しているけれど、改葬許可は申請できる?」「父親名義のお墓のままだけど、誰が手続きすればいい?」といった疑問が出てくると思います。
結論からいうと、墓じまいをするために、すべての親族から一律に同意書を集めなければならないわけではありません。
ただし、だからといって親族に何も知らせず墓じまいを進めてよいという意味ではありません。特に確認したいのが、墓地の使用者は誰なのか、祭祀を承継しているのは誰なのか、現在もお墓参りをしている親族がいるのかという点です。
箕面市内のお墓から遺骨を別のお墓や納骨堂へ移す場合には、箕面市への改葬許可申請も関係します。この記事では、箕面市で墓じまいを検討している方に向けて、「親族の同意」を中心に実際の進め方を行政書士が解説します。
箕面市で墓じまいするとき、親族全員の同意は必要?
原則として、「親族全員の同意書」を一律に提出しなければ墓じまいができない、という制度ではありません。
まず区別したいのが、「親族であること」と「墓地の使用者であること」です。たとえば兄弟が3人いるからといって、必ず3人全員が改葬許可申請の申請者になるわけではありません。実際に手続きを進める際には、現在の墓地使用者や祭祀承継の状況などを確認する必要があります。
一方で、親族の同意が行政手続き上必須ではないケースでも、親族への事前説明をせずに墓じまいを進めると、後になってトラブルになることがあります。
そもそも墓じまいと「改葬」は何が違う?
「墓じまい」は法律上の正式な用語ではなく、一般的には墓石を撤去して墓地を返還し、遺骨を別の場所へ移すまでの一連の作業を指します。
一方、現在のお墓にある遺骨を別のお墓や納骨堂へ移すことを、法律上は「改葬」といいます。墓地、埋葬等に関する法律では、改葬を行う場合には市町村長の許可を受けなければならないとされています。
↓
別のお墓や納骨堂などへ移す
という場合には、「墓石を撤去する」だけではなく、改葬許可の手続きも考える必要があります。
箕面市内のお墓から改葬する場合、どこに申請する?
現在、遺骨が箕面市内のお墓や納骨堂にある場合、改葬許可は箕面市に申請します。
これは、改葬許可を「遺骨の移転先」ではなく、原則として現在遺骨が存在する場所の市町村長が行うためです。たとえば、箕面市のお墓から大阪市内の納骨堂へ遺骨を移す場合でも、改葬許可を申請するのは大阪市ではなく、現在遺骨がある箕面市です。
逆に、大阪市のお墓から箕面市の納骨施設へ移す場合には、原則として現在のお墓がある大阪市側で改葬許可を受けます。「自分が住んでいる市役所に申請する」とは限らないので注意してください。
遺骨が現在どこにあるかで申請先の市町村が決まります。
箕面市では誰が改葬許可を申請する?
箕面市で墓じまいを進める場合には、現在の墓地使用者が誰なのかを早い段階で確認しておくことが大切です。ここでよくあるのが、次のようなケースです。
・長男が管理しているけれど、正式な使用者が誰かわからない
・兄弟のうち誰が墓地を承継したのかわからない
このような場合、単純に「自分は相続人だから墓じまいできる」と判断せず、墓地管理者などに現在の使用名義を確認してから進めた方が安全です。
「長男だから墓じまいを決められる」とは限らない
昔から「お墓は長男が継ぐもの」という考え方があります。しかし、長男である=自動的に自由に墓じまいできるとは限りません。墓地の使用名義が誰になっているのか、祭祀を誰が承継したのか、これまで誰がお墓を管理してきたのかなどを確認する必要があります。
・墓地の名義が亡くなった父や祖父のまま
・誰が祭祀を承継したのかわからない
・複数の兄弟が管理に関わっている
・親族が現在も頻繁に墓参りをしている
祭祀承継者とは?
祭祀承継者とは、簡単にいうと、お墓や仏壇など祖先を祭るための財産を承継する人です。お墓は、預貯金や一般的な不動産などと同じように「相続人全員で分ける財産」とは性質が異なります。
そのため、「兄弟が3人だから、お墓についても3人が3分の1ずつ権利を持つ」と単純に考えるものではありません。墓じまいを検討するときには、相続人の人数だけではなく、祭祀承継者や墓地使用者についても確認することが重要です。
親族の一人が墓じまいに反対しています。進めてもいい?
親族から強い反対がある場合には、すぐに墓じまいを強行するのではなく、まず反対している理由を確認した方がよいでしょう。
実際には、「墓じまいそのもの」に反対しているとは限りません。
先祖代々のお墓がなくなるのが嫌
お墓そのものに強い思い入れを持っているケースです。この場合には、「供養をやめる」のではなく、「今後も無理なく供養を続けられる場所へ遺骨を移す」という説明をすることで理解を得られることがあります。
合祀されることに反対している
墓じまいには賛成でも、改葬先に納得していないケースです。「個別に納骨してほしい」「自分がお参りできる場所にしてほしい」といった希望が隠れていることがあります。
自分だけ相談されなかった
墓じまい自体より、「自分に何も相談せず決めた」ということが親族間の感情的な対立につながることがあります。
費用を負担させられると思っている
墓じまいに賛成すると、自分も撤去費用などを負担しなければならないと思って反対しているケースもあります。誰が費用を負担する予定なのかを説明することで、問題が解消することもあります。
親族への説明では何を伝えればいい?
親族に墓じまいを伝えるときには、「墓をなくします」だけで終わらせないことが大切です。少なくとも次の3点まで説明した方が理解を得やすくなります。
2.遺骨をどこへ移すのか
3.墓じまい後はどのように供養するのか
たとえば「今後このお墓を管理できる人がいなくなるので、管理できなくなってから放置するのではなく、今のうちに墓じまいをして、遺骨は永代供養のお墓へ移したい」という説明です。単に「墓を撤去する」と伝える場合とは印象が大きく違います。
墓じまいは、先祖の供養をやめることではありません。今後も無理なく供養を続けられる方法へ変更するために行われる場合があります。
墓じまいを親族に知らせる方法は?
家族関係が良好であれば、直接会って話したり、電話で説明したりする方法で問題ないでしょう。一方、後から「そんな話は聞いていない」という問題が起きそうな場合には、LINEやメールなど、説明した内容がある程度残る方法も考えられます。
たとえば「現在のお墓を今後維持することが難しくなってきたため、墓じまいを検討しています。遺骨は○○へ移して、今後も供養できるようにする予定です」などと伝えます。大切なのは、墓じまいがすべて終わってから初めて知らせる状況をできるだけ避けることです。
箕面市で墓じまいする場合の基本的な流れ
箕面市内のお墓を墓じまいして、遺骨を別の墓地や納骨堂へ移す場合には、おおむね次のように進めます。
1.現在のお墓を確認する
・墓地使用者
・墓地管理者
・納められている遺骨
・使用名義
2.親族へ説明する
特に、現在もお墓参りをしている親族や故人との関係が深い親族には、早めに説明しておいた方がよいでしょう。
3.遺骨の移転先を決める
墓じまい後の遺骨をどこへ移すのか決めます。選択肢としては、永代供養墓、納骨堂、別のお墓などがあります。
4.改葬許可に必要な書類を準備する
現在の墓地管理者から必要な証明を受けるなど、箕面市への改葬許可申請に必要な書類を準備します。
5.箕面市へ改葬許可を申請する
書類がそろったら、箕面市へ改葬許可申請を行います。
6.遺骨を取り出して新しい供養先へ移す
改葬許可を受けた後、石材店などと日程を調整して遺骨を取り出し、新しい墓地や納骨堂へ移します。墓石を撤去する場合には、墓地管理者との返還手続きなども確認します。
誰が墓地使用者なのかを確かめながら、家族で方針を共有しておくと安心です。
墓地の名義人がすでに亡くなっている場合は?
墓地使用者が亡くなった人の名義のままになっている場合は、墓じまいを進める前に墓地管理者へ確認することをおすすめします。
墓地によっては、使用権の承継手続きなどが必要になる場合があります。「父親が亡くなったから、自動的に長男が墓地使用者になっているはず」とは限りません。
2.墓地管理者にどのような届出が必要なのか
3.その後、誰が改葬手続きを行うのか
親族の反対を無視して墓じまいするのは慎重に
墓地使用者など手続き上の立場が明確であったとしても、親族が強く反対している状態で墓じまいを強行することには注意が必要です。
・墓地名義が故人のまま
・複数の親族が継続的に墓参りをしている
・遺骨の移転先について争いがある
・費用負担について争いがある
「市役所で改葬許可が取れるか」という行政手続きの問題と、「親族との間で問題なく墓じまいできるか」という問題は別です。
箕面市で墓じまいを行政書士に相談するメリット
墓じまいの相談先には、行政書士のほかに石材店やお寺もあり、それぞれ対応できる範囲が異なります。
このうち行政書士に相談するメリットは、墓石の撤去そのものではなく、墓じまいに関係する行政手続きを整理できる点にあります。
・必要書類の確認
・墓地使用者の確認
・墓地管理者との書類のやり取り
「何から始めればいいかわからない」「市役所へ提出する書類がわからない」「墓地の名義が亡くなった人のまま」といった場合には、行政書士へ相談する方法があります。行政書士は、これらの書類作成・申請を代行します。
ただし、親族間ですでに具体的な法的紛争になっている場合など、行政書士が取り扱える範囲を超えるケースについては、弁護士など適切な専門家への相談が必要になります。
箕面市の墓じまい・改葬許可のご相談
親族の同意や墓地名義の確認からご相談いただけます。
墓じまいサポート 20,000円〜
全国対応(大阪・箕面の事務所より郵送・オンラインで対応)
とりあえずLINEで相談する フジ行政書士事務所ホームページ箕面市の墓じまいでよくある質問
箕面市で墓じまいするとき、兄弟全員の同意は必要ですか?
兄弟全員から一律に同意書を取得しなければ墓じまいできないという制度ではありません。ただし、墓地使用者や祭祀承継者が誰なのかを確認する必要があります。また、後の親族トラブルを防ぐため、関係する兄弟には事前に説明しておくことをおすすめします。
親族の一人が反対していても墓じまいできますか?
反対している親族がいるという理由だけで、一律に墓じまいできなくなるとは限りません。ただし、誰が墓地使用者・祭祀承継者なのか、なぜ反対しているのかなどによって状況は変わります。強い対立がある場合は、墓じまいを急がない方がよいケースもあります。
箕面市のお墓を墓じまいするとき、改葬許可はどこでもらいますか?
現在遺骨が箕面市内にある場合、原則として箕面市へ改葬許可を申請します。改葬先が箕面市外であっても、現在遺骨がある場所を基準に考えます。
自分が箕面市に住んでいなくても箕面市へ申請するのですか?
はい。申請者の住所ではなく、現在遺骨がある場所が基準になります。たとえば申請者が兵庫県に住んでいても、改葬する遺骨が箕面市内のお墓にある場合には、原則として箕面市への申請になります。
墓地の名義が亡くなった父のままでも墓じまいできますか?
そのまま墓石を撤去するのではなく、まず墓地管理者へ現在の使用名義や承継手続きについて確認することをおすすめします。墓地によって必要となる手続きが異なる場合があります。
墓じまいすることを親戚全員に知らせなければいけませんか?
親戚全員へ一律に通知しなければならないという制度ではありません。ただし、現在もお墓参りをしている親族などには事前に説明しておくことで、「勝手に墓じまいされた」というトラブルを防ぎやすくなります。
墓じまいの改葬許可申請を行政書士に相談できますか?
改葬許可申請など行政機関へ提出する書類について、行政書士へ相談できます。実際に依頼できる範囲については、墓地の状況や必要な手続きによって異なります。
まとめ|箕面市の墓じまいは「親族全員の同意」だけで判断しない
箕面市で墓じまいを考えるとき、「親族全員の同意が必要なのか」という疑問を持つ方は少なくありません。しかし、実際には親族の人数だけで判断するのではなく、次の点を一つずつ確認することが大切です。
・祭祀を承継しているのは誰なのか
・墓地の名義は現在どうなっているのか
・遺骨をどこへ改葬するのか
そして行政手続き上進められる場合であっても、親族への説明を省略してよいとは限りません。墓じまいは、一度墓石を撤去してしまえば簡単に元へ戻せるものではありません。
「誰が手続きをするのか」だけではなく、「なぜ墓じまいするのか」「遺骨をどこへ移すのか」「これからどう供養するのか」まで整理して親族に説明することで、トラブルを防ぎやすくなります。
墓じまいは、単にお墓をなくすための作業ではなく、現在のお墓から、これからも続けられる供養の方法へつなぐための手続きです。
