生涯未婚率の上昇や核家族化が進み、頼れる親族が近くにいない「おひとりさま」が増えています。 行政書士として終活のご相談を受けていると、多くの方が共通して抱えている「ある不安」に気づきます。
それは、「死ぬことそのもの」への恐怖よりも、「死んだ後の始末」への不安です。 私が死んだら、借りているアパートは誰が解約するのか。冷蔵庫の中身や、タンスの洋服は誰が処分するのか。そして、誰が私のお骨を拾い、お墓に入れてくれるのか。
今回は、そんなおひとりさまの切実な悩みを解決する法的な切り札、「死後事務委任契約」についてお話しします。
「遺言書」だけでは、部屋の片付けはできません
多くの方は「遺言書」を書けば安心だと思われています。 しかし、実は遺言書だけではカバーできない領域があります。
遺言書は、主に「財産を誰に渡すか」を決めるものです。 「部屋の片付け」や「役所への届出」、「葬儀の手配」といった実務的な作業については、遺言書に書いても法的な強制力が弱く、誰がそれを実行するのかが曖昧になりがちです。 財産を分けることと、死後の片付けをすることは、全く別の問題なのです。
家族の代わりに動く「死後事務委任契約」とは
そこで必要になるのが、元気なうちに第三者と結ぶ「死後事務委任契約」です。 これは、自分の死後に発生する様々な手続きや作業を、行政書士などの専門家に代理権を与えて任せる契約です。
遺言書が「財産の行き先」を決めるものなら、死後事務委任契約は「死後の行動」を決めるものです。 自分が亡くなった直後から、誰がどう動くかを事細かに決めておくことで、スムーズに身辺整理を行うことができます。
お葬式から「墓じまい」まで、頼めることはこんなにあります
具体的には、以下のようなことを依頼できます。 行政機関への死亡届の提出、葬儀や火葬の手配、病院や施設への未払い費用の精算、住居の遺品整理と賃貸借契約の解除、SNSアカウントの削除などです。
そして、私たちが特に専門とする「お墓」の問題も解決できます。 「田舎のお墓を私の代でしまいたいが、体力的に生前には間に合わないかもしれない」 そういった場合、契約の中に「墓じまい(改葬)の代行」を盛り込んでおきます。 「私が死んだら、田舎の墓を撤去して、永代供養墓に移してほしい」という意思を、法的拘束力のある契約として残し、実行を託すことができるのです。
親族に頼むよりも、専門家に託すという選択
親族に頼める人がいれば良いのですが、疎遠だったり、親族も高齢だったりする場合、負担をかけることに躊躇される方も多いでしょう。 また、親族だからといって、必ずしもご自身の希望通りの供養をしてくれるとは限りません。
プロである専門家に託すことは、決して冷たいことではなく、周りの人への配慮であり、何よりご自身の「最期まで自分らしくありたい」という尊厳を守ることにつながります。
「立つ鳥跡を濁さず」と言いますが、契約社会である現代では、何もしなければどうしても跡は濁ってしまいます。 誰にも迷惑をかけず、綺麗な最後を迎えるために。 遺言書とセットで、死後の事務手続きについても準備を始めてみませんか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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