なぜ「安くしたい」と思うのか
お墓を整理したいと考える人が増えています。高齢化や後継者の不在、遠方の墓地管理の負担など、背景はさまざまです。その中で多くの方が最初に悩むのが「費用の問題」です。墓じまいには墓石撤去、遺骨の取り出し、改葬許可の申請、永代供養先の契約など、複数の工程があり、思っていたよりも高くなることが少なくありません。だからこそ、「少しでも安くしたい」と考えるのは自然なことです。しかし、安さだけを追い求めると、後悔することにもなりかねません。大切なのは「適正な価格で、信頼できる相手に依頼する」ことです。安さは目的ではなく、納得のいく供養をするための手段と考えましょう。
料金が明確であることが信頼の第一歩
墓じまいでトラブルが起きやすいのは、料金体系が不明確な場合です。「一式〇〇万円」という見積書を見ても、内訳がわからなければ比較もできません。信頼できる業者は、費用の根拠を丁寧に説明し、何にいくらかかるかを明示します。たとえば「墓石撤去」「閉眼供養」「遺骨の取り出し」「改葬先への搬送」「永代供養の契約」など、作業ごとに金額を分けて提示してくれるかどうかが判断基準です。また、追加費用が発生する条件についても事前に確認しましょう。「階段が多い」「トラックが入れない場所」など、作業環境によって金額が変わることがあります。最初から現地を確認したうえで見積もりを出してくれる業者は誠実です。電話やメールだけで即決するのではなく、必ず現場確認を経た見積もりを取ることが、信頼できる依頼先を見極める第一歩です。
どんな専門家が関わるのか
墓じまいには、行政書士や石材店をはじめ、さまざまな専門家が関わります。行政書士は、改葬許可申請などの役所手続きを代行してくれます。書類の不備があると許可が下りないため、正確さが求められる部分です。石材店は墓石の撤去や整地を担当し、現場作業の中心となります。さらに、寺院や霊園との調整を行うコーディネーター、終活カウンセラー、葬儀社などがサポートに入ることもあります。最近では、これらをまとめて請け負う「墓じまいトータルサポート業者」も増えています。手続きの流れが一本化されるため安心ですが、手数料が上乗せされる場合もあるため注意が必要です。依頼前に、どの部分を自分で行い、どこを専門家に任せるのかを整理しておくと無駄な費用を防げます。行政書士や石材店に限らず、実際に現場を見てくれる担当者かどうか、説明が丁寧かどうかを確認して選びましょう。
「安さ」よりも「誠実さ」で選ぶ
墓じまいを安く済ませたい気持ちは理解できますが、いくら安くても杜撰な対応をされては意味がありません。たとえば、撤去後の整地が雑だったり、遺骨の扱いがぞんざいだったりするケースも報告されています。お墓はご先祖様を供養する大切な場所です。安さだけを基準にするのではなく、誠実に対応してくれる相手かどうかを重視しましょう。その見極めには、連絡対応の丁寧さが大きな判断材料になります。問い合わせにすぐ応えてくれるか、説明がわかりやすいか、進捗状況をこまめに連絡してくれるか――こうした基本的な部分に信頼性が現れます。特に、作業途中で写真を送ってくれる業者や、寺院・霊園との調整状況を逐一報告してくれる業者は安心です。墓じまいは短期間で完結するものではなく、行政・寺院・業者など多くの人が関わる手続きです。だからこそ、誠実で連絡を怠らない相手を選ぶことが、最終的に「安くて良い墓じまい」につながります。
このように、墓じまいを安くするには、単に費用を削ることではなく、信頼できる相手を選ぶことが何より重要です。料金が明確で説明が丁寧、連絡がまめで誠実に対応してくれる――そんな人や業者に出会えれば、安心して手続きを進めることができます。お墓を整理するという決断は簡単ではありませんが、ご先祖様を思い、未来の世代に負担を残さないための前向きな一歩です。価格だけでなく、人柄と信頼を基準に選ぶこと。それが、後悔しない墓じまいの第一歩なのです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」
—— 大丈夫です。あなたの気持ちに寄り添いながらお手伝いします
フジ行政書士事務所では、墓じまい・改葬・永代供養など、お墓に関するあらゆるご相談を受け付けています。
「費用のことが不安」「どんな手続きから始めたらいいかわからない」「お寺との話し合いが心配」――そんなときこそ、どうぞお気軽にご相談ください。
一人ひとりの状況に合わせて、無理のない方法をご提案しながら、丁寧にサポートいたします。
